NEW シール技術をニーズに応じて適材適所へ~自動車を支えるNOK~ 2023.06.19 NOKは日本で最初のオイルシールメーカーであり、自動車や建設機械、農業機械、電機など幅広い産業へ高い性能、品質の製品を提供している。オイルシールは、回転、往復といった運動を繰り返すエンジンやギアなどに使われる。油や液体、気体を外に漏らさず、かつ回転や往復の運動を滑らかに保つ役割を持つ。自動車をはじめとするユーザーにとって、脱炭素化が重要テーマとなり、オイルシールにも従来より高い性能を持つことが求められている。NOKは長年培ってきた技術力を駆使し、どのオイルシールにも最適な機能を持たせるべく、研究開発を進めている。 NEW オイルシールが成り立つ根幹~潤滑と密封の2つのメカニズムとは~ 2023.06.19 NOKが得意とするオイルシールは、油や液体、ガスを密封する機能を持ち、かつ潤滑作用で回転軸やピストンなどの部材の運動を妨げない(低摩擦を実現)特徴を持つ。さらに、自動車のエンジンやモーターで使うオイルシールは交換なしで10年、10万キロメートル走行に耐えている。ではなぜ、回転、往復する部材とシールの間から油などを漏らさない、という密封性を維持しつつ低摩擦を長く保つことができるのだろうか。それは、あまりに都合が良すぎると思えてしまうが、低摩擦を実現する「潤滑」とシール部材を漏らさない「密封」の二つのメカニズムが両立しているためだ。どんなメカニズムなのか解説する。 NEW エンジン用と異なる進化を遂げる~オイルシールと形状設計技術~ 2023.03.01 NOKの主力製品であるオイルシールは、密封対象や、装着する相手軸の大きさ、動きなどで形状や素材、構造が大きく異なる。NOKが扱うオイルシールは約6万種で多くが一品一様だ。オイルシールは自動車に数多く採用されている。だが、エンジンに使うものと、駆動系に装着するものでは求められる特性は全く違うため、同じオイルシールという名称でも中身は別の製品だ。例えば、ホイール付近にあるハブベアリング用オイルシールは独自の進化を歩んでいる。 NEW ギリギリの配合を見極めるため試行錯誤~オイルシールと材料設計技術~ 2023.03.01 NOKの主力製品であるオイルシール。NOKの2022年3月期連結売上高6,825億円のうち、オイルシールなどのシール事業が約5割の3,362億円を稼いだ。NOKは世界で6万種、年間18.3億個のオイルシールを生産している。オイルシールは一見、単純なリング状の形ながらゴム材料と金属環、バネを組み合わせ、油や水を漏らさず、低い摩擦と長寿命を実現する、あらゆる機械装置に不可欠の機械要素だ。それを支える諸技術の一つが材料設計技術だ。 NEW 相反する機能を満たす~オイルシールと表面機能設計技術~ 2023.03.01 独立系自動車部品大手のNOKは、日系完成車メーカーすべてと取引があり高い技術力が評価されている。特に強みを持つのが祖業のオイルシール。エンジンや減速機、油圧機器などに使われるオイルシールは、油や水、気体を外部に漏らすことなく、と同時にそれらの流体を密封面に循環させて潤滑作用を発現して、機械の省エネに貢献する低摩擦を実現する、というトレードオフの機能が求められる。一見するとただのゴム製リングながら、回転軸と接する表面の機能や材料の選定、構造の改善などを進め日々進化を続けている。 1 2